インターネットにより、金融商品やワインといった、専門家のみが持ちうる情報が公開されたことで、手数料や価格が下がり、大衆化したことは火を見るよりも明らかです。
長い間、岩盤のように権威付けを保ってきたアート界においても、NFTの出現により、ついにネットとの共存が避けられない時代になりました。
しかし今後は作家数が増え、作品数が膨大になることで、美術史の文脈が複雑になりすぎて、それぞれの作品に意味づけをすることが難しくなります。
複雑なコンセプトのアート作品は、ボタンの増えすぎたテレビリモコンのようなもので、複雑であることが価値を持たなくなっていると言えます。
NFTアートはコンセプトより共感が重視される

伝統的なアートのように、複雑なコンセプトが重視されなくなり、NFTアート時代には詳細な説明がなくとも理解できる作品が重要視されます。
すなわち、美術評論家が決定権を握っていた作品の評価が、私たち見る者に委ねられるということに他なりません。
考えてみれば当然のことで、NFTアートは基本、世界中の誰もが見られるものなので、そこに言語の壁があっては理解が得られません。
世界中の人から、いかにして共感を得られるかということが重要になってきます。
さまざまな背景を持つ世界の人から共感を得るためには、複雑なものよりシンプルで明快なコンセプトこそが必要なのです。
サブカルとアートの垣根が溶けていく
また作品を鑑賞するためには、展示会など実際に足を運ぶ必要があったため、実際に見られる人が限られていました。
加えて、作品の価格も不透明で、売却済の作品にはシールが貼られて購入者以外には価格が分からなかったりします。
しかしNFTアートであれば、価格の透明性は一目瞭然で、ネット上でいかに多くの人に見てもらうかが重要になります。
閉鎖的で既存客を重要視し、新規の顧客にはハードルが高かった伝統的なアート販売は廃れ、情報が限りなくオープンになるNFTアートの販売方法が主流になっていくことでしょう。
NFTアート時代におけるSNS戦略
NFTアートの販売戦略には、作品の大衆化が欠かせません。
いかにして、見ている人に共感や感動といった感情が動く作品をつくれるかが重要になります。
伝統的なアートでは、紙媒体による告知によって作品を販売する方法が取られていましたが、NFTアートはすべてネット上で完結します。
たとえばYoutubeで制作過程を配信したり、自らの作品の解説をするといった活用方法があります。
さらにエンタメ化したアートの情報発信をするのに最適な、Instagramの活用は必須です。





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